泡盛と首里の物語|王府が守った「首里三箇」の酒造り

更新日: 2026-07-21

泡盛のふるさとはどこか、ご存じですか?答えは、首里です。首里城のすぐ足元に、王国が独占的に酒を造らせた町がありました。

泡盛とは ― 日本最古の蒸留酒

泡盛は、タイ米を黒麹菌で発酵させてつくる蒸留酒です。15世紀ごろ、シャム(現在のタイ)との交易を通じて蒸留技術が琉球へ伝わったとされ、日本最古の蒸留酒といわれます。

最大の特徴は「育つ酒」であること。瓶や甕で寝かせるほどまろやかになり、3年以上熟成させたものは**古酒(クース)**と呼ばれて珍重されます。かつての首里の旧家では、子どもが生まれると甕を仕込み、成人や結婚の祝いに開ける文化がありました。

首里三箇 ― 王府が酒造りを許した3つの町

琉球王国時代、泡盛は王府の厳しい管理下にありました。造ることを許されたのは、首里城下の赤田・崎山・鳥堀の3つの町だけ。この3町をまとめて**「首里三箇(しゅりさんか)」**と呼びます。

泡盛は国王への献上品であり、中国からの冊封使をもてなす外交の酒であり、薩摩や江戸への貢ぎ物でもありました。つまり泡盛は、王国の「国家事業」だったのです。首里城見学のあとに崎山や赤田の坂道を歩けば、そこはかつて王国の酒蔵が軒を連ねた町。今も酒の神を祀る拝所が残り、酒造りの記憶が息づいています。

首里で泡盛にふれる

泡盛をおいしく・正しく楽しむために

2019年の火災と泡盛

2019年の首里城火災では、正殿とともに、県酒造組合が首里城内で熟成させていた古酒も失われました。それでも各蔵は再び甕を仕込み、首里城の再建とともに酒を育てています。正殿公開の2026年11月23日——復元された首里城を眺めながら味わう泡盛は、きっと格別のはずです。

※本記事は公開情報をもとにまとめたものです(情報確認日:2026年7月21日)。見学・購入の可否は各蔵元の公式情報をご確認ください。

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